2015年9月15日火曜日

USS ライオンフィッシュ

USS ライオンフィッシュ
Subconscious
2015年 アメリカ 121分
監督:ジョージア・ヒルトン

1943年、改修のためにドック入りしていたアメリカ海軍の潜水艦ライオンフィッシュが謎の理由で封印され、説明がないことに憤るスターリング艦長は封印されたライオンフィッシュに入って自ら命を絶ち、それから70年後、スターリング艦長の孫で海軍大学の教授ピーター・ウィリアムズはライオンフィッシュの謎を解き明かすために海軍と喧嘩をして大学を辞め、家で腐って飲んでいるとそこへ国防省から連絡が入ってライオンフィッシュを24時間だけ調査できることになり、元妻、助手、イギリスから呼び寄せた超常現象研究家とともにライオンフィッシュに乗り込んでいって艦長室でミイラ化した祖父の遺体を発見し、遺書でも探すのかと思ったら食堂にもぐり込んで飲み始めるので遺書は国防省から派遣された男が隠し、そうこうするうちにハッチがすべて閉ざされてライオンフィッシュは洋上へ出て、潜望鏡で海岸線の様子を見ると現代の東海岸と異なっている、ということでどうやらタイムスリップしたらしい、と考えているうちにライオンフィッシュはまた勝手に動いて潜航し、するとどこからともなくUボートが現われて輸送船団に攻撃を開始、ライオンフィッシュにも魚雷を撃ってくるので苦労して魚雷を発射管にセットしてUボートを撃沈するが、船団の護衛艦からUボートだと誤認されて爆雷攻撃を受け、ライオンフィッシュは限界深度を超えてエンジンをとめ、味方が誤爆されていることを知らせるために現代世界から持ち込んだ機材を魚雷発射管から射出すると、海中にいるはずがいきなりハッチが開いて国防省の施設に運ばれて、見たことは全部秘密だと口止めされる。 
そもそもこの主人公の教授が何を調べて何をどう推定しているのか、封印された潜水艦をどう調べるつもりなのか、さっぱりわからないし、許可が出て潜水艦に入ってもたいしたことをするわけではないし、超常現象の専門家(しかも閉所恐怖症)を同行した理由もわからない。国防省から来た謎の男も謎のままで、知っていることをすべて話すと言って話し始めると実は知らないだけだったりするし、という具合で停滞したまま責任をなすり合うだけで、このたぐいの映画としては長尺になる2時間の上映時間をほとんどまともに使っていない。潜水艦のCGはかなりしょぼい。 



Tetsuya Sato