2015年4月18日土曜日

ワイルドスピード SKY MISSION

ワイルドスピード SKY MISSION
Furious Seven
2013年 アメリカ 138分
監督:ジェームズ・ワン

前作でドミニク・トレット一味に袋にされたオーウェン・ショウの兄デッカード・ショウが復讐に乗り出して、手始めにホブスのオフィスに現われて情報を集め、ブライアン・オコナーの自宅を吹っ飛ばし、さらにドミニク・トレットの前に現われてチキンレースを挑むので、デッカード・ショウとかねてより戦争状態にあった名無しの人物が現われてドミニク・トレットに協力を申し出て、というか協力を求め、デッカード・ショウを探すためには神の目のチップが必要であり、その開発者である天才ハッカーはコーカサスのどこかでテロリストに捕らわれているので救出しなければならない、という話になり、ドミニク・トレットの一味がコーカサスまで出かけていくと探すまでもなくデッカード・ショウがそこに現われ、チップを追ってアブダビへ出かけていくとそこでも探すまでもなくデッカード・ショウが現われ、あれやこれやがあってドミニク・トレットの一味はテロリストに追われるはめになり、勝負を決するならばロサンゼルスのストリートで、ということで待っていると、案の定、探すまでもなくデッカード・ショウが現われる。 
デッカード・ショウがジェイソン・ステイサム、名無しの男がカート・ラッセル。シリーズ総決算とポール・ウォーカー追悼という趣があって、特に追悼という意味では最後のほうは涙なしには見れないが、総決算という意味ではまとめに入っているところがあって、前作にあったような破天荒な勢いはない。敵役がジェイソン・ステイサムだから、ということなのか、レースよりも肉弾戦にほうに傾いていて、車のスタントは相変わらず壮絶だが、どこかあっさりとしている感がある。『ワイルドスピード』的な視点を低めに抑えたカメラワークのところどころにジェームズ・ワン的な貼りつくようなカメラワークが混ざり込んで、それがなんとなく渾然としながらまとまっているところが面白い。


Tetsuya Sato