2014年12月20日土曜日

Plan-B/ 沼

S1-E32
 博士は格別の創意も格別の主張も持ち合わせていなかった。人間を捕まえて実験台に拘束して、沼にいるなにかと掛け合わせれば、なにかができるはずだとただ漠然と考えていた。そして沼の近くに実験室がついた家を建てて、そこで誰かがやってくるのを待ち構えた。すると夫婦者の旅行者がやってくるので博士は妻のほうを捕らえて実験台に拘束し、妻の遺伝子と沼のなにかの遺伝子とを混ぜ、さらに沼のなにかの蛋白質を注入した。なにかができると博士は格別の考えもなしに餌のつもりで亀を与えた。

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