2014年9月16日火曜日

デュエリスト/決闘者

デュエリスト/決闘者
The Duellists
1977年 イギリス 101分
監督:リドリー・スコット

フランス陸軍の二人の軽騎兵将校、デュベールとフェローがストラスブールを皮切りに、ナポレオン戦争の全期間を通じて決闘を繰り返し、ワーテルローのあともまだ決闘する。
キース・キャラダイン、ハーヴェイ・カイテルというかなり特異なキャスティングだが、キース・キャラダインは再三決闘を仕掛けられて、それに応じながらも行為の愚劣さに困惑する男デュベールを、ハーヴェイ・カイテルは見境なく決闘を仕掛けては、その行為に疑いを抱けない男フェローを、それぞれ実に魅力的に演じている。おそらくキース・キャラダインはキャリアで最高の仕事をしているし、ハーヴェイ・カイテルのフェロー(らっ!)はとにかく印象的で忘れ難い。リドリー・スコットはこの劇映画第一作で十分すぎるほど視覚的な特徴を示し、同時に忍耐強い演出力を発揮している。後半で目立つフィルターワークがややうるさいが、撮影は全体に美しく、細部にわたる目配りもよい。エドワード・フォックスが大陸軍の将校で、アルバート・フィニーがフーシェの役で顔を出している。

Tetsuya Sato