2014年3月9日日曜日

マチェーテ・キルズ

マチェーテ・キルズ
Machete Kills
2013年 ロシア/アメリカ 107分
監督:ロバート・ロドリゲス

元麻薬カルテルで革命家、その状態ですでに多重人格だという人物がメキシコからアメリカを恫喝している、ということで合衆国大統領がアメリカの市民権を一方的にマチェーテに与えて祖国のために戦えと命じてメキシコに送り込んでみると、その背後では全世界の浄化をたくらむ『ムーンレイカー』な死の商人ヴォズの暗躍していたりする。 
大統領がチャーリー・シーン、ジェシカ・アルバが早々に退場し、レディ・ガガ、キューバ・グッディングJr.、アントニオ・バンデラスが一つの役を共有し、メル・ギブソンがなんだか嬉しそうに狂った悪役をやっていて、アレクサ・ヴェガがとてもおとなになっている。
やりたい放題のごった煮ぶりがかなりすごいことになっていて、その煮込み加減の類似から『セインツロウ4』の劇場版を見ているような不思議な感覚を味わっていた。話が妙に大きくなって、『マチェーテ』にあった「メキシコ人をなめるな」というモチーフが大きく後退している分、ダニー・トレホのキャラクターもいくらかあいまいになっているが、とにかくアホウな場面の連続だし、出演者もみんな楽しそうなので見ていて飽きることはない。
Tetsuya Sato