2014年3月13日木曜日

わたしが愛したギャングスター

わたしが愛したギャングスター
Ordinary Decent Criminal
2000年 ドイツ/アイルランド/イギリス/アメリカ 95分
監督:タッド・オーディナリー

ケヴィン・スペイシーがマスクで顔を覆った泥棒に扮して、ダブリンで愉快犯的な犯行を繰り返す。浅知恵で裁判を切り抜けたり、朝方に宝石会社を襲ったり、白昼堂々、フェルメールを盗んだりするわけだが、対するダブリン警察はえらく小所帯で、犯罪が同時に二ケ所で起こると対処できないようなのである。ただ、その割には、というべきなのか、そのせいで、というべきなのか、妙に重武装でパトカーはダッシュボードの下にMP5を隠しているし、トランクからはFALが登場する。どちらもけっこう発砲していたけれど、正体はちょっとのんきな雰囲気のコメディ調で、たぶんにこれはアイルランド風ということになるのであろうか。他愛ない、というような言い方はあまり好きではないのだけれど、掛け値なしに他愛ない映画なのであった。 

Tetsuya Sato