2014年2月6日木曜日

マイティ・ソー/ダーク・ワールド

マイティ・ソー/ダーク・ワールド
Thor: The Dark World
2007年 アメリカ/ドイツ 113分
監督:アラン・テイラー

ビフレストが破壊されてあちらこちらの世界が戦乱で満たされ、ソーとその仲間が鎮圧のために戦っていたころ、ジェーン・フォスターはロンドンで謎の重力異常を発見し、その現場に近づいたところ、かつて闇のエルフが世界を闇に戻すために使おうとしてアスガルドの軍勢に敗れて以来、地下に封印されていたエーテルに触れてエーテルを体内に取り込むことになり、世界に平和を取り戻したソーはジェーンの前に現われると異常に気づいてジェーンをアスガルドに運び、エーテルの気配に気づいた闇のエルフの生き残りはエーテルを取り戻すためにアスガルドに襲いかかるので、ジェーンをエーテルから切り離し、アスガルドを救うためにソーは『アベンジャーズ』の一件以来、牢屋に閉じ込められていたロキの手を借りることにする。
一作目の微妙に閉塞感が漂う空間処理に替わって世界は一気に風通しがよくなり、クライマックスでは重力異常でできた穴をくぐってソーがあっちの世界からこっちの世界へと飛び回り、飛び回るソーのあとをムジョルニアがかいがいしく追いすがる。本編におけるムジョルニアの扱いはさりげなくかわいらしい。クリス・ヘムズワースは好感が持てる演技をしているし、トム・ヒドルストンのロキはほとんどもうわけがわからないくらい軽い感じで悪いだけ、という雰囲気ではあるが、ロキに決定的なイメージを与えている。視覚的に豊かで内容的にも盛りだくさんで、ほどよくユーモアも織り込まれているし、グリニッジ大学大破壊のシーンも節度があるし、で、悪いところはなにもない。楽しんだ。 

Tetsuya Sato