2014年2月23日日曜日

ディアトロフ・インシデント

ディアトロフ・インシデント
The Dyatlov Pass Incident
2012年 アメリカ/イギリス/ロシア 100分
監督:レニー・ハーリン

どう見てもあまり優秀そうには見えない心理学専攻の学生が教授から与えられた課題で1959年のディアトロフ峠事件の謎を解明するために映画部の学生二人と同じ大学の自称登山家二人とともにロシアへ飛んで、ディアトロフ事件には強い関心を持っていると言いながらロシア語を一言も話せないのであくまでも英語で押し通し、交通手段を事前に確保しておかなかったので地元の善意に頼りながらなんとか雪山に入っていって、三日目に事件現場に到着すると放射線線量計が反応して、その反応を追っていくとなにやら怪しいドアがあり、深夜に爆音が聞こえて雪崩が起こり、信号弾を撃って救助を要請するとすぐさま現われた人影が発砲を始め、閉ざされたドアをくぐって中へ入るとそこは閉鎖された研究施設で、古びた資料の山からいわゆるひとつのフィラデルフィア計画の写真などが見つかって、察するところどうやらその昔テレポーテーションの実験をしていたらしい、ということがわかったあたりで部屋の隅から怪しい影が襲いかかる。 
いわゆるひとつのファウンドフッテージ風に仕上げられているけれど、あの結末からすると画像は発見できないような気がしてならない。仮に発見できるとしてもかなりかわった場所から、ということになるであろう。この手の映画としてはいちおうの水準に達しているものの、脚本がまずいのか、レニー・ハーリンの演出が例によって単調なせいなのか、両方ではないかという気がしてならないが、格別に面白い映画ではないし、ディアトロフ峠事件という魅力的な素材を適切に扱っているとも思えない、というか、そもそも関係あったのか。