2013年7月13日土曜日

ワイルドスピード MEGA MAX

ワイルドスピード MEGA MAX
Fast Five
2011年 アメリカ 130分
監督:ジャスティン・リン

ドミニク・トレットは仮釈放なしの懲役25年を宣告され、重警備の刑務所へ送られる途中で仲間の助けによって脱獄を果たし、ブラジルへ逃れると資金を得るために自動車泥棒に加担するが、この一件にはリオの裏社会の顔役レイエスがからみ、ドミニク・トレットは盗み出した車からレイエスの資金の流れを知るとレイエスの資金を残らず奪って自由へのパスポートを得ようとたくらんでアメリカから仲間を呼び集めて計画を練り、そのドミニク・トレットを追ってアメリカからルーク・ホッブス捜査官が現われ、ドミニク・トレットとその仲間、レイエスの一味、ホッブス捜査官が率いる完全武装の捜査チームが三つ巴となってファヴェーラで戦い、ドミニク・トレットのたくらみを知ったレイエスは自分の資金を残らず警察の金庫に隠すので、ドミニク・トレットは警察襲撃に計画を変え、いよいよ実行というところへホッブス捜査官が踏み込んできてドミニク・トレットと一味を捕え、一味を護送するホッブス捜査官の車列にレイエスの一味が襲いかかり、危ういところでドミニク・トレットとその仲間が反撃に加わってレイエスの一味を撃退し、部下を失ったホッブス捜査官は悪の張本人がレイエスであることを知り、ドミニク・トレットとともに警察を襲撃する。
まず序盤、チューンナップされたスポーツカーの群れが護送バスを襲撃する場面がなかなかにすごい。話がブラジルに移るとすぐに自動車泥棒の話になるが、盗み出す自動車は荒野を疾走する列車のなかに収まっていて、そこへバギータイプのトラックを横付けして手早く盗み出す描写が実に冴えている。テンポの速さと盛りだくさんの内容に感心した。ファヴェーラを背景に派手に追撃戦があり、いちおうそういうシリーズなのでストリートレースもちゃんとやり、クライマックス、警察署から10トンの金庫をそのまま盗み出して、公道を高速で疾走しながら追跡する警察車両を金庫を武器に撃退する。特にこの最後のカーチェイスシーンは非常に手間のかかったもので、迫力、スピード感、自信にあふれている。
ヴィン・ディーゼルは少し歳を取ったように見えるが、とりあえず主役の存在感を示し、ホッブス捜査官の役で出てくるドウェイン・ジョンソンが、言ってしまえばいつものドウェイン・ジョンソンということになるが、これも精悍な感じで悪くない。
Tetsuya Sato