2013年7月27日土曜日

トラ!トラ!トラ!

トラ!トラ!トラ!
Tora! Tora! Tora!
1970 アメリカ/日本 144分
監督:リチャード・フライシャー、舛田利雄、深作欣二

ゴードン・プランゲの研究書をネタ本にした戦争映画超大作。原寸で復元された戦艦長門のセットをはじめ、あらゆるところに金が使われている。言うまでもなく舞台は真珠湾で、製作そのものを日米両国で分担していて歴史的な態度はきわめて公平である。この種類の記録映画的色彩の強い戦争映画としては、おそらく最良の作品ではないかと思う。戦闘シーンも大迫力で、しかも絵に描いたような傑作場面が多数登場する。大量のカーチスP40が見事に地上で吹っ飛ばされるし、その吹っ飛ばされ方がいちいち芸が細かくて感心する。カタリナ飛行艇も吹っ飛ばされるが、この場面にはなんか愛情がこもっていて感動的。しかしなんといっても最大の見物は着陸脚を出せなくなったB17が日本軍の攻撃の中で強行着陸を敢行する場面であろう。ショットがばっちりと決まっていて、もう、涙ものの迫力なのである。 




Tetsuya Sato