2013年5月2日木曜日

マックス・ペイン

マックス・ペイン
Max Payne
2008年  カナダ/アメリカ 129分
監督:ジョン・ムーア

ニューヨーク市警の刑事マックス・ペインは妻子を殺害されたことで絶望に浸り、犯人を追ってたった一人で捜査を続けていたが、ある日、たまたま出会った女が殺され、その女とマックス・ペインの事件とのつながりに気づいた同僚が殺され、マックス・ペインもまた襲われるが、マックス・ペインはほとんど直観に促されて事件の背後に死んだ妻の勤め先エーシル製薬の存在があることに気づき、早速、妻の上司を責め立てると都合よく事件の正体を明かす資料が現われ、ほとんど軍隊のように武装していて製薬会社の警備員とは思えないようなエーシル製薬の警備員も現れ、マックス・ペインは窮地に陥るものの、エーシル製薬が開発したドラッグで無敵状態になっているので撃たれてもあまり痛くない。
同名のゲームの映画化。ゲームの陰気な雰囲気はよく出ていると思うが、それが観ていて楽しいかというと、つまり陰気なだけなので、決してそういうものではない。マーク・ウォールバーグのマックス・ペインは悪くないが、もともとマックス・ペインにたいした顔がないことに加えて、マーク・ウォールバーグにも目立った顔がないので、これもつまりそういうものであろう。ゲームのように死体の山が築かれることはないが、後半から銃撃戦が派手になり、例のバレットタイムもやることはやる。ただ、やったという以上の意味は見当たらない。映画としてはそれなりにまとまってはいるものの、おおむね抑えめの内容でエーシル製薬も攻撃ヘリまで繰り出してはこないので、結局のところ、マーク・ウォールバーグがマックス・ペインである自分に浸っているところが最大の目玉ということになるのかもしれないが、観ているこちらはやっている本人ほど面白いわけではない。オルガ・キュリレンコはすぐに退場する。 





Tetsuya Sato