2013年1月9日水曜日

悪魔のはらわた

悪魔のはらわた
Flesh For Frankenstein
1973年 イタリア/フランス 97分
監督:ポール・モリセイ

アンディ・ウォーホル提供。
男爵は助手のオットーとともに研究所にこもって男ゾンビと女ゾンビの製造に余念がない。男爵の思惑では完成した男ゾンビと女ゾンビが交合してこどもが生れ、そこから新しい種族が発生してそのことごとくが男爵の意のままに動く筈であったが、その夢を実現するためにはまず性欲の詰まった男の頭を捜す必要があり、またその男の顔にはセルビア人の見事な鼻が付いていなければならなかった。そこで男爵とオットーは売春宿の入り口を見張り、そこに現われた男を絶倫であると誤認して頭を切り落として持ち帰る。男爵には都合のよいことに、これはセルビア人の見事な鼻の持ち主であった。男爵とオットーは持ち帰った頭を用意した頚にちくちくと縫い付け、そうして男ゾンビと女ゾンビを完成させるが、間もなく激しい失望を味わう。すぐにも子を作らせようとして女ゾンビに男ゾンビを誘わせてみたが、男ゾンビがまったく振るい立たないからで、それというのも男ゾンビの頭に使われた男は世俗を捨てて修道院に入ることを考えていたからであった、というようなアホウな話の合間に内蔵、屍姦、近親相姦といった意味深な記号が山ほど登場するが、それよりもウド・キアの怪演ぶりが面白い。



Tetsuya Sato