2012年11月30日金曜日

Vフォー・ヴェンデッタ

Vフォー・ヴェンデッタ
V For Vendetta
2005年 アメリカ/ドイツ 132分
監督:ジェームズ・マクティーグ

近未来のイギリスはサトラー終身議長率いる怪しい保守政党の独裁下にあったが、ガイ・フォークス・デイにガイ・フォークスの仮面をかぶったVと名乗る怪人が現われて裁判所を爆破、来年のガイ・フォークス・デイには議事堂を爆破すると予告する。
アラン・ムーアの原作は未読。製作・脚本はウォシャウスキー兄弟。Vがヒューゴ・ウィーヴィング、Vの登場に翻弄されるテレビ局の職員がナタリー・ポートマン、事件の捜索にあたる警視庁の警視がスティーブン・レイ、独裁者がジョン・ハート。
独裁政権が妙に小所帯だったり、独裁が始まって久しいという割りには昨日始まったような雰囲気だったり、一年間という話のタイムスパンが必ずしも消化されていなかったり、といったあたりが少々気になったものの、かっこつけたダイアログは気が利いているし、語り口もいい感じで、ストレートにアクション映画に仕上げることよりも話の傍系にたむろする無数の顔をていねいに見せていく演出が気に入った。なかなかにおいしい映画である。
ちなみにガイ・フォークスの火薬陰謀事件についてはイギリスのTVドラマ『レジェンド・オブ・サンダー』で見ることができる(ロバート・カーライルがジェームズ一世をやってるからね)。 



Tetsuya Sato