2012年11月3日土曜日

ザ・タウン

ザ・タウン
The Town
2010年 アメリカ 125分
監督:ベン・アフレック

ボストンのチャールズタウンに住むダグ・マクレイはホッケー選手への道を断たれると家業を継いで強盗となり、三人の仲間とともに銀行を襲い、逃走に際して支店長のクレア・キージーを人質に取るが、解放されたクレア・キージーが同じ町の住人であったことから、何かの拍子に正体が露見するのではないかと恐れて尾行を始め、話しかけられて親密になり、一方、事件を追うFBIのアダム・フローリー捜査官はダグ・マクレイとクレア・キージーの関係に気づき、ダグ・マクレイの仲間のジェイムズ・コフリンもダグ・マクレイがクレア・キージーとの関係を維持するために自分たちと町を見捨てるのではないかと恐れ、ダグ・マクレイがまさしくそのようにしようとしたところ、町の犯罪を仕切る花屋のファーガス・コルムがダグ・マクレイを脅して事件に引き入れ、ダグ・マクレイが仲間とともに野球場を襲撃して売り上げを奪い、逃走しようと外を見て警官隊に包囲されていることを発見する
ベン・アフレックがアイルランド系のナイーブな犯罪者を見事に演じて、すでにそこだけでも見ごたえがあるが、FBI捜査官を演じたジョン・ハム、クレア・キージーを演じたレベッカ・ホール、ジェイムズ・コフリンを演じたジェレミー・レナーを中心に脇役、端役にいたるまでが実にいい雰囲気を出していて、ベン・アフレックの演出力はまったくあなどれないと感心する。ちなみに父親役がクリス・クーパー、花屋の役がピート・ポスルスウェイトであった。シンプルではあるがよく練り込まれたドラマと緊張感のある演出がこの映画を第一級の作品に仕立てている。 




Tetsuya Sato