2012年11月1日木曜日

アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!

アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!
The Other Guys
2010年 アメリカ 110分
監督:アダム・マッケイ

サミュエル・L・ジャクソンとドウェイン・ジョンソンが絵に描いたようなスーパー刑事になってニューヨークの街中で派手に銃撃戦やカーチェイスなどをしてニューヨーク市警の英雄としてあがめられていたが、とてつもなく間抜けな理由で死んでしまうので、その葬式では誰が次の英雄になるかということで刑事たちがつまらない争いを始めていると、市警の経理から転属できていてデスクワークが命で刑事のくせにプリウスに乗っているウィル・フェレルとワールドシリーズの最中にヤンキースのデレク・ジーター(本物が登場する)を撃ったせいでヤンキースの敵、浣腸野郎と罵られているマーク・ウォールバーグの二人組が金融業界の損失補填にからむ詐欺事件をかぎつけ、そこで捜査に取りかかるとやたらと凶暴な敵が現われ、間抜けな目にあったり恐ろしい目にあったりするものの、がんばって事件を解決する。
ウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグの共演というのはかなり異色な感じではあるが、どちらのキャラクターもうまく生かされている。ウィル・フェレルはなぜかホットな女性にもてまくりで、マーク・ウォールバーグのほうはゲイをばかにするためだけにバレエとハープを習得していたりする。決して上手に作られた映画ではないが、ときどき目を疑うようなナンセンスな場面が出現し、突き抜けたような無意味な笑いに誘い出してくれるところが好ましい。アクションシーンもそれなりに迫力があり、クライマックスではウィル・フェレルが『グランド・セフト・オート』で習得したというカーチェイスを披露し、悪役のほうもそれを見て『グランド・セフト・オート』だと感心する。この文化的な慣れ合いぶりはなかなかに楽しい。ウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグの上司役でマイケル・キートンが顔を出している。 





Tetsuya Sato