2012年10月7日日曜日

世界侵略:ロサンゼルス決戦

世界侵略:ロサンゼルス決戦
Battle Los Angeles
2011年 アメリカ 116分
監督:ジョナサン・リーベスマン

マイケル・ナンツ二等軍曹が年齢的な理由で退役を決意したころ、地球に流星雨が接近するので海兵隊は避難誘導のために出動することになり、ナンツ二等軍曹もまたマルティネス少尉の小隊に配属されて部隊とともにサンタモニカの前進基地に移動すると、ときを同じくして流星がロサンゼルス沿岸に落下し、そこからエイリアンの軍勢が出現して一気に沿岸部を占拠するので、軍は敵占領地域の空爆を決定し、ナンツ二等軍曹の小隊は対象地域から逃げ遅れた市民を救出するために前進し、交戦して負傷者を出しながら避難民を確保するが、そこへエイリアンの航空戦力が出現して制空権を奪い取り、空路からの脱出が不可能になった小隊は死者を出しながら陸路を移動して前進基地へ帰還するものの、すでにそこは破壊され、小隊は救出地点を求めて移動を続け、ヘリコプターに救出されて上空からロサンゼルスの惨状をながめ、ながめているうちに敵の拠点を発見して地上に戻り、なおも戦闘を繰り返しながらエイリアンの司令部に接近してそこにミサイルを誘導する。
侵略してくるエイリアンが光線兵器のたぐいではなくて、どうやら固形弾を発射する兵器を使い、仲間が倒れるとうしろへ引っ張っていく。限りなく通常兵器に近い戦力をふつうに展開しているだけで、つまりエイリアンはエイリアンではなくて、ロサンゼルスを戦場化するための記号としての敵である。その敵を相手にきわめてリアルな海兵隊がモダンな戦闘を展開する様子はいかにもなドキュメンタリー調にまとめられていて迫力があるが、余計な人物描写と物語性を付与するための台詞がうざい。せっかく手間をかけているのだから、『ザ・パシフィック』くらいのテンションを目指してほしかった。あと、アーロン・エッカートが歴戦の海兵隊下士官というはミスキャストではあるまいか。





Tetsuya Sato