2012年10月1日月曜日

ボーン・スプレマシー

ボーン・スプレマシー
The Bourne Supremacy
2004年 アメリカ 108分
監督:ポール・グリーングラス

ベルリンでCIAの工作員が殺害され、真犯人がそれをジェイソン・ボーンの仕業であるかのように見せかけるので、インドにこもっていたジェイソン・ボーンがはるばるベルリンまでやってきて濡れ衣を晴らす。
前作に比べると目的が明確なのでストーリーの遅滞がなく、対立関係も明瞭で演出はおおむねテンションが高い。手持ちカメラを多用した(あるいはそのように仕立て上げた)映像は個性的な編集でつながれていて面白い。アクションシーンでも視野の片隅に対象を押し込んでいくような圧迫感のある演出がおこなわれていて迫力があり、見ていて『バットマン ビギンズ』を思い出した。ベルリンやモスクワのシーンも空間的な広がりが見事だし、クライマックスのカーチェイス・シーンも生理的に痛そうな感じがして工夫がある。全体をとおして映像に面白みの多い映画だと思う。





Tetsuya Sato