2012年7月8日日曜日

ピープルvsジョージ・ルーカス

ピープルvsジョージ・ルーカス
The People vs. George Lucas
2010年 アメリカ/イギリス 92分
監督:アレクサンドレ・O・フィリップ


『スター・ウォーズ』ファンのインタビューを中心に構成したドキュメンタリーで、ハリウッド型の製作システムのなかでジョージ・ルーカスが抱えることになった一種のトラウマに言及しながら、ジョージ・ルーカスが作品を言わば「占有」しようとする動きに対してファン心理が反発する有様を克明に記録している。ゲイリー・カーツ、コッポラなどの発言も織り込まれ、ファンが製作した二次創作、ファン編集の『スター・ウォーズ』などが豊富に引用され、関連する言及のある作品として『サウスパーク』『Spaced』なども引用され、反発したファンのジョージ・ルーカス叩きには終わらせないで『スター・ウォーズ』という社会現象を総括する。目配りがいいし、構成もうまい。で、当然のことではあるが、ジャー・ジャー・ビンクスは非常に評判が悪いのである(わたしも嫌いだ)。DVDの特典映像に収まっている『15分間スター・ウォーズ』は素人芝居とはいえなかなかの力作であった。このひとたちの熱狂ぶりを見ていると、こちらももう一度見たくなってくる。




Tetsuya Sato