2012年7月6日金曜日

ディファイアンス

ディファイアンス
Defiance
2008年 アメリカ 137分
監督:エドワード・ズウィック


1941年、ドイツ軍占領下のベラルーシ。ドイツ軍及びドイツ軍に加担する地元当局がユダヤ人の虐殺や連行に取り掛かり、両親を殺害されたビエルスキ家の兄弟は森へ逃れ、そこで同様に難を逃れているユダヤ人のグループと遭遇、ビエルスキ兄弟はなりゆきで避難民の保護者となり、膨張するグループのために食料を確保し、武器を調達し、共同体のしくみを整えていく。
もとより攻撃的な組織ではないので戦闘場面などは控えめだが、田舎のユダヤ人と都市の同化ユダヤ人との微妙な温度差、兄弟の対立、リーダーシップ、地元官憲、男女関係、飢餓、チフス、ペニシリンの入手手段、ドイツ軍捕虜の取り扱い、パルチザンの冷淡なふるまい、ドイツ軍の攻囲、シュトゥーカによる爆撃、そしてエクソダス、とありそうなことはすべて盛り込み、それなりにキャラクターを立て、エレム・クリモフの 『炎628』からもいくらか引用し、全体をほどよいバランスできちんと整理しているところはいかにもエドワード・ズウィックの作品であり、当然ながら見ごたえがある。ダニエル・クレイグ、リーヴ・シュレイバーは印象に残る演技を残し、ジェイミー・ベルが三男役で健闘していた。




ディファイアンス プレミアム・エディション [DVD]
Tetsuya Sato