2012年4月15日日曜日

ジョン・カーター

ジョン・カーター
John Carter
2012年 アメリカ 133分
監督:アンドリュー・スタントン


南北戦争終了後、南軍の将校であったジョン・カーターは金鉱を求めて山に入り、そこで謎の洞窟にもぐり込んで幽体離脱の形で火星へ飛ばされ、サーク族の皇帝タルス・タルカスの友情を得ると、赤色人の王女デジャー・ソリスを助けて火星/バルスームの支配をたくらむ邪悪なタル・ハジュスと戦う。エドガー・ライス・バロウズ『火星のプリンセス』のほぼ忠実な映画化。空気製造工場が出てこない、といった改変はあるものの、原作には十分な敬意が払われている。だからこそ、ということになるのか、作劇も話法もきわめて古典的で、良心的に作られた作品ではあるものの、なぜいまさら、という感は否めない。とはいえ、これがあれやこれやの原型であるのも事実なのである。 





Tetsuya Sato