2012年3月14日水曜日

サバタ 西部悪人伝

西部悪人伝(1970)
Ehi amico... c'e Sabata, hai chiuso!
監督:フランク・クレイマー(ジャンフランコ・パロリーニ)


サバタ・シリーズ第一作。リー・ヴァン・クリーフ主演のマカロニ・ウエスタン。
西部の町ドハティで悪党どもが銀行を襲い、警備の兵士を皆殺しにして軍の資金10万ドルを奪い取る。そしてまんまと脱出を果たすが、馬車で逃走しているところを崖の上に出現したサバタによって全員が寝転ぶような感じで撃ち殺されてしまう。サバタは金庫と死体を町に運び、賞金として5000ドルを手に入れるが、実はこの銀行強盗は町の有力者ステンゲルの仕業なのであった。ステンゲルは思わぬ失敗に驚きながらも証拠を隠滅するために関係者の虐殺を開始する。だが最大の証拠品である馬車はすでにサバタの手中にあった。サバタはステンゲルに3万ドルを請求し、ステンゲルはその返答として次から次へと刺客を送り込んでいく。これでは素直に払った方が安いのではないかと誰もが思うわけだけど、ステンゲルは一度払えば3万ドルで済む筈がないと主張して刺客にこだわり、サバタの方も6万ドルに値上げする。察するにこのステンゲルという人は目的と手段を取り違えているようなところがあって、やっていることがどうにも要領を得ないのである。だからまわりがひどく迷惑することになって、子分がばたばたと死んでいく。
見所はやっぱり「秘密兵器」で、七連発のデリンジャーとか銃身が取り替えられるウィンチェスターとかバンジョーに隠したレバー改造ウィンチェスターとかが登場するし、悪の首領が自分の部屋にギミックを凝らしていれば、銀行強盗も金庫を運び出すために銀行の中まで線路を敷く。で、もちろんリー・ヴァン・クリーフがかっこいいのである。




Tetsuya Sato