2012年2月15日水曜日

リディック

リディック(2004)
The Chronicles of Riddick
監督:デヴィッド・トゥーヒー


いちおう『ピッチブラック』の続編。 どこからやってきたのかよくわからないけれどネクロマンガーと自称する連中の軍団が次々と惑星を征服しながらどこかへ向かって進んでいて、その連中をなんとかするためにはリディックでなければだめだということでリディックが呼び寄せられるのである。
錆の浮いたような宇宙船、亀裂におおわれた氷の惑星、夜明けとともに燃え上がる灼熱の惑星、ムスリムな惑星に襲いかかるデコデコな暗黒軍団といった見たようなSFイメージ全開ぶりは掛け値なしに楽しめる。とはいえ話をむやみと大きくした結果、状況に対処するにはリディックの比較的素朴な能力(暗闇でも見える)では間に合わなくなって、リディック自身に滅ぼされた種族の生き残りといったような設定が唐突に加えられている。しかしその設定にしても格別機能しているようには見えないので(結局、ただ強いだけ)、だったらいっそのことストーリーはもっと控えめにしてビジュアルイメージの展開に専念してもらったほうがよかったかもしれない。


Tetsuya Sato