2012年1月24日火曜日

遊星よりの物体X

遊星よりの物体X(1951)
The Thing From Another World
監督:クリスチャン・ネイビー、ハワード・ホークス

北極圏にある科学調査基地の近くに飛行物体が墜落する。軍人や科学者を乗せたDC3が現地へ飛び、氷の下に埋まった謎の物体を確認するが、氷を溶かそうとしてテルミット爆弾を使ったところ、火炎が引火して物体は爆発してしまう。爆発した物体のすぐそばには別の物体が氷の中に隠さされていた。宇宙人の体である。そこでそれを氷ごと切り出して基地に運ぶと、事故によって氷が溶けて中から宇宙人が蘇り、血をすすりながら地球侵略の作業に取り掛かるのである。原作はキャンベル Jr.の「影が行く」。ただし侵略者の設定は植物人間で、だからタネを播く、という単純な形に変えられている。そうした意味では正統派の映画化作品になるのは、やはりジョン・カーペンター版ということになるのだろう。ただ、だから面白くないかというとそんなことは全然なくて、視覚的にも十分に見ごたえがあるし、クライマックスなども実にスリリングなのである。 




Tetsuya Sato