2011年12月8日木曜日

ジョン・フォード『リオ・グランデの砦』(1950)

リオ・グランデの砦(1950)
Rio Grande
監督:ジョン・フォード


ジョン・フォードの「騎兵隊」三部作の三作目。
合衆国騎兵隊を率いるヨーク中佐はスターク砦を拠点にアパッチの征討を続けている。中佐には十五年も会っていない十代の息子がいたが、その息子が士官学校で落第したという話を聞くか聞かないかのうちに当人が補充の二等兵としてスターク砦に現われる。そして中佐には十五年も会っていない妻もいて、その妻もまた息子を取り戻すために砦に現われ、どうやらこの一家には十五年前に何かがあって、そのせいで家庭が崩壊しているようなのだけど、アパッチの部族連合が果敢に攻撃を加えてくるので、それを撃退しているうちになんとか収まるところに収まってしまう。
冒頭の「ローマ風」の立ち乗りといい、騎兵やアパッチの突撃といい、騎馬の場面はとにかく大迫力で、とにかくそれだけでも見る価値はある。その合間にベン・ジョンソン扮するお尋ね者の騎兵を騎兵隊側でなんとなくかばったりとか、ヴィクター・マクラグレン扮する曹長がちょっとコミックな演技をしたりとか、そういうところも面白い。ただ挿入歌がむやみと多く、主軸となる筈の家族の再生劇に関しては説明を歌詞にまかせてはしょったようなところがあり、そこがちょっと釈然としない。 
リオ・グランデの砦 [DVD]


Tetsuya Sato