2011年10月10日月曜日

コルチャーク

提督の戦艦
Admiral
2008年 ロシア 119分
監督:アンドレイ・クラフチューク

1916年、ロシア海軍の将校アレクサンドル・コルチャークはヘルシンキで情熱的な人妻アンナと出会って恋に落ちるが、間もなく提督に昇進してセバストポリに移り、革命が始まるとケレンスキー政権の命令でロシアから離れ、1918年、ロシアに戻って反革命の指揮を取り、オムスクの奪取に成功したころ、コルチャークの帰国を知って夫を捨ててコルチャーク軍の看護婦となっていたアンナと再会して愛を確かめる。
意味不明な邦題がついているが、コルチャークが主人公で、コルチャークおよび白軍に肩入れして作られたロシア映画である。格別の冴えはないもののおおむねにおいて丁寧な作りで、時代色がきちんと入っているし、冒頭、バルト海でのロシア軍駆逐艦(機雷艇?)とドイツ軍戦艦(巡洋艦?)との戦闘に始まり、リガの地上戦、セバストポリに集結している黒海艦隊、クロンシュタットの反乱、黒海艦隊の反乱、オムスク陥落、白軍と赤軍の雪上戦闘、チェコ軍団(司令官のジャネン将軍がリシャール・ボーランジェ)の裏切りとおいしい場面が目白押しで、どれもがけっこうそれらしく出来ているのに感心した。
提督の戦艦 [DVD]


Tetsuya Sato